病気になった時、考えるべきことは?

あなたが病気になった時、何を考えますか?

ここでいう病気は、風邪などのように日常生活にそれほど支障のないような病気ではなく、
さまざまな治療を受けたけれど良くならない。
何軒も病院を回っても原因が分らない。
治療法がない。
という難治な病気です。

この記事をご覧になっている方は、ご自身、あるいはご家族がそんな病気や症状で悩んでおられるのかもしれません。

そうでないとしても、誰だって突然そんな病気になる可能性はあります。
「その時に、何を考え、どう病気と向き合うのか」

そんな準備ができていますか?

「健康な時に、病気になった時のことなんて考えられない」という人が多いと思います。

ですから多くの人が、突然の発病に混乱し、苦しみます。

「なぜ、自分がこんな病気になったのか」
「何が原因なのか、なぜ良くならないのか」
「これから、どう生きていけばいいのか」

そんな悩みに医療者が対応してくれるかというと、それは期待できません。
医療者が行なう保険治療は、マニュアル化されたシステムの中で決まったことを行なうだけだからです。

それでは、保険治療でない治療家やセラピストであれば対応できるでしょうか。
それも難しいと思います。

治療家やセラピストも患者さんと同様、難治な病気や症状にどう取り組めばいいのか分からないのです。

医師、歯科医師、治療家対象セミナーに参加した治療家のFさんも、そんな悩みを抱えていました。
「難治な病気の患者さんとどう関われば、いい結果を出せるのか?」

そんな質問から始まった、Fさんと講師のやり取りは、

病気になった時、何を考えるべきか?

のヒントにしていただけると思います。

 

伊東聖鎬
伊東

現在、医科や歯科、柔整において行なわれている治療は保険治療であり、国で決められたマニュアルに従ってその通りに行うというもので、How-toであり、対症療法ですよね。
その結果、良くなってもならなくても「国で決めた通りやっているんだから、医療者には関係ないんですよ」的ですよね。

CW療法は、そういうものとはまったく違うんです。

症状を良くするための刺激が、その人の脳に組み込まれることで、良くなるんです。
逆に言えば、なにかしらの刺激が脳に影響したことにより身体に変化が起き、それを自覚しているのが症状ということなんです。

病気や症状はそんな形で起こっていることが結構多いんです。
医学的に言われている原因とは、実はまったく違うんです。
だからそんな治療では良くならないし、原因もみつからないんです。

そんな本当のことを、患者さんに伝えるべきですよね。

 

そういう考えは、とても勉強になります。
患者さん一人ひとりとじっくりと時間をかけて向き合わないと、良い結果に繋がらない、という事もわかりました。

 

伊東聖鎬
伊東

今の医療は、「悪いから良くしなければならない」という考えがベースになっています。
その人にとって「その症状はどうして悪いのか」「なぜ良くしなければならないのか」ということは全く考えられていないんです。
患者を置き去りにしていますよね。

保険医療は、国が決めたマニュアル通りに治療を行なえば、点数が貰え、それによって経営が成り立つという経済システムとしてできています。
「悪いから良くしなければならない」という考えは、そういうシステムの中で経済がスムーズに回るように作り上げられた考え方です。

「悪くなったら医者に任せ、決められた治療を受けるように」ということを、国があらゆるメディアを使って広めてきたんです。
患者さんが納得できる医療を受けたいのなら、まず、国の医療システムがどういうものなのか、そして本来はどうあるべきなのかを考えていないといけないですよね。

病気、症状を軽くしたいということだけではなく、自分にとって、この病気や症状はどういう意味があるのか、それを放っておくとどうなるのか、もし悪いのならばどうするのが一番いいのか…。
すべて自分を主体に考えることです。

元々は、症状は「良い・悪い」というのではなくて、身体が何らかの刺激を受けることによって起こった「現象」だということなのですから。

しかし、病院や治療院では、その状態は「悪い事」なんだと教えられ、家庭では親がそう教わってきたことを子供に教え、その子供が親になり子供に「症状は悪い」と、植えつけていく。
そして、皆がそう考えるようにな っていくんです。

今の保険医療のシステムは「上から植え付けられた考えに素直に従っている国民に対して行なう医療」と言うことができます。
実際には「その症状が悪いのか」ということは、医学的には何も分からないのですから。

その人が生きて行く上で、何らかの理由があって結果として起こった身体の「変化」でしかないのですから。

むしろ、その「変化」を自分で感じられることの方が大事なんです。
病気や症状は、その人が生きていく中で起こったことなのですから、自分のことを考えるきっかけにすることですよ。
また、それは自分のことを知るチャンスにもなるんですから。

にもかかわらず「病気や症状は悪い。だから無くす」という考え方は、本人にとって、よほど必要の無いものですよ。

自分の身体に起こっている「変化」が感じられるかどうか。

どういう状態になっている時、それは何が原因なのか。

又、どういう事をした時、それはどう変化するのか。

そして、どうしたら良い状態になるのかを見つけ出すことです。

それが一番大事なことなのですから。

「病気や症状は悪い、だから良くして欲しい」と言って来る人は、そういう考え方をもってないんだと思います。

どういうふうにしてそうなったのか。

その以前はどうだったのか。

そして、どうなりたいのか。

そんなことに関心のない人に対して、症状を解消する協力をしたくても、積極的に協力できないんですよ。
ですから、私は「病気は悪いものだから治して欲しい」という人に対しては、かかわらないようにしています。

「治して欲しい」という考え方では、向き合えないですよ。
何の為に向き合うのか、理由が分からないですから。
だからまずはその「理由」を知りたいんです。

私がその人の求めていることや質問に対して答えられるのは、全てその人の脳から発信している情報が読めるからです。
そんな人の脳には「この症状は悪い。だからどうしたらいいか」という情報がない。
ですからこちらがそれに対して、脳に問いかけても、応えてくれないんです。

その人の脳が「良くなる情報」を持っていなければ、結局こちらは何もできないですから帰っていただくしかないんです。
だから、CW療法を受ける場合には、受けるだけの理由を持ってて欲しいんです。

そのためには、どうすれば良いかというと、CWを勉強していただくことです。
私の所に来る時は、「患者」という入り口はないんです。
皆、最初は「自分のことを知りたい」ということから入っていただきます。

だから、全員「自分研究者」です。
CWとはどういうものなのか。
病気・症状とはどういうものなのか又、どういう考え方を持って欲しいのかを伝えている場に来てくれた人にしか、関わりようがないんです。
「上から植え付けられた考え方」は、その人のものではありませんから、CW療法を望むのであれば「自分のもの」をもって欲しいのです。

-2012年1月8日 医師、歯科医師、治療家対象の関西基礎セミナーより抜粋

 

「難病や命に関わる病気になったことで、自分の人生と向き合えた」
「病気のおかげで、自分の人生を生きられるようになった」

そんな方の話を聞いたり、本やインタネットの発信を読んだことがある人はおられると思います。
それらの発信は、病気は決して不幸なことではなく、自分の生き方を変えるチャンスだと伝えておられます。

病気になった時に考えるべきことは、「病気を単に無くすための方法」ではなく、「自分のこと」です。

病気と向かい合うのではなく、自分と向かい合うのです。
その材料を病気は提供しているに過ぎません。

この記事をきっかけに、自分のことを考え、自分のことを知ることを始めませんか。